「すべてが変わる。」
シリーズ第5作目となる『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』は、物語が大きく転換する重要な作品です。本作では、ヴォルデモートの復活によってホグワーツに不穏な空気が漂い、ハリーたちは新たな脅威に立ち向かうことになります。さらに、魔法省の干渉やダンブルドアとの関係の変化など、ハリーの成長が試される展開が続きます。
シリーズの中でも特にダークなトーンが際立ち、ハリーが「選ばれし者」としての責任と向き合い始める重要な物語。本作の見どころを、映画と向き合い続けた13年の視点で徹底解説します!

ストーリー:魔法省の圧力と不死鳥の騎士団
ホグワーツ5年生となったハリーは、ヴォルデモートの復活を目の当たりにしたものの、魔法省はその事実を否定し続けます。さらには魔法省の介入により、新たな闇の魔術に対抗する教育が制限される事態に。
この状況を打破するため、ハリーは親しい仲間たちと共に「ダンブルドア軍団(D.A.)」を結成し、闇の魔術に対抗する訓練を開始します。一方で、魔法省はホグワーツを支配しようとし、監督官としてドローレス・アンブリッジが派遣されることに…。
そんな中、ダンブルドアが率いる「不死鳥の騎士団」も再結成され、ヴォルデモートとの決戦に備え始めます。ハリーは次第に「選ばれし者」としての役割を自覚し始め、やがて闇の帝王との直接対決へと向かうことになるのです。
見どころ①:史上最悪の教師、ドローレス・アンブリッジ
『ハリー・ポッター』シリーズにはさまざまな強烈なキャラクターが登場しますが、本作で最も印象的なのはドローレス・アンブリッジ。
ホグワーツに赴任した彼女は、「魔法省の命令」という名目で次々と独裁的なルールを敷き、生徒たちを監視・抑圧していきます。
特に印象的なのは、ハリーに対して行った罰則のシーン。アンブリッジは「私は嘘をつきません」と何度も書かせる呪いのペンを使用し、ハリーの手の甲に傷を刻ませるという残酷な行為を行います。このシーンは、ハリーが体験する「権力による抑圧」を象徴しており、視聴者の怒りを誘います。
アンブリッジは、ヴォルデモートとは違った意味で「最恐の敵」としてシリーズファンの記憶に残る存在となりました。
見どころ②:ダンブルドア軍団(D.A.)の結成と成長
魔法省によって実戦的な防衛術の授業が禁じられたため、ハリーたちは自主的に「ダンブルドア軍団」を結成します。この訓練シーンは、シリーズの中でも特に熱い展開のひとつ。
・ハリーがリーダーとして仲間に魔法を教え、団結力を強めていく過程
・ハーマイオニーの魔法知識の活用や、ネビルの意外な成長
・ルーナ・ラブグッドやチョウ・チャンなど、新たな仲間との絆
戦いに向けて生徒たちが強くなっていく様子は、観ていてワクワクするポイントです。また、ホグワーツの生徒が大人に頼るのではなく、自分たちの力で立ち上がるという姿勢も、彼らの成長を象徴しています。
見どころ③:セブルス・スネイプとハリーの「閉心術」
本作では、スネイプがハリーに「閉心術(クローズ・マインド)」を教えるシーンも重要なポイントです。
ヴォルデモートはハリーとの「繋がり」を利用し、彼の意識に侵入して情報を探ろうとします。これを防ぐため、スネイプは閉心術の特訓を行いますが、ハリーはなかなか成功しません。
このトレーニングの過程で、ハリーはスネイプの過去を垣間見てしまい、彼がかつて父親ジェームズ・ポッターからいじめられていたことを知ります。このシーンは、スネイプの人間性や彼の抱える複雑な感情を理解する上で非常に重要です。
まとめ:『不死鳥の騎士団』はハリーの覚醒の物語
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』は、シリーズ全体の中でもハリーが精神的に大きく成長するターニングポイントとなる作品です。
・魔法省の圧力やアンブリッジの支配による理不尽さ
・仲間との絆を深め、ダンブルドア軍団を結成する熱い展開
・ヴォルデモートとの繋がりと、ハリーの「選ばれし者」としての覚悟
ダークな雰囲気が強まり、シリーズ後半のシリアスな展開へと繋がる重要な作品。魔法の世界の楽しさだけでなく、ハリーが直面する葛藤や試練が描かれており、まさに「成長の物語」と言えるでしょう。
まだ観ていない方も、改めてシリーズを見返す方も、ぜひ『不死鳥の騎士団』の世界に浸ってみてください!
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